江戸東京博物館の見どころ、江戸から東京への歴史の変遷過程を疑似体験

博物館

江戸東京博物館の見どころ

江戸時代の文化を中心に、文明開化を経て東京へと変わっていく様子を様々な魅力的な展示物を用いて紹介している博物館です。

館内に入るとまず目に入るのは、日本橋のレプリカです。この日本橋を渡っていくと、江戸時代の入り口です。長い時代に渡る江戸時代の説明が始まります。

江戸時代の食文化

様々な展示物がありますが、中でも面白いなと思ったのは「寿司」の展示物です。江戸時代の屋台の展示の中にあり、当時の寿司は腐らないように寿司酢ではなく黒酢で握っていたという説明があり非常に興味深かったです。また今と違い当時の寿司はファーストフード的な立ち位置だったということも合わせて説明があり、江戸時代の食文化を教科書的ではなくより身近に理解することができ勉強になりました。

江戸から東京への過程

江戸東京博物館と名うっているだけあり、江戸時代だけではなく江戸が東京と呼ばれるまでの過程を描く博物館です。ですので、江戸から文明開化を経て明治時代に入り、大正時代に入りモダン文化が流入し昭和に入り、戦前、戦時中、戦後と時代が流れていく過程をこの博物館では一気に体感することができます。

戦後を経ると、平成に入りますが平成初期の展示物もありポケベルやルーズソックス、たまごっちなど現代に身近な展示物もありました。

東京というものの歴史の変遷の過程を知るにはとてもいい博物館だと思います。

伝統芸能イベント(無料)

私が先日訪れた際には伝統芸能を披露してくれるイベントが行われていました。傘を用いて、傘にお椀を乗せてくるくる回す芸能でしたが伝統芸能を目の前で見る機会は少ないので、興味深かったです。こちらのイベントを観覧するために入場料以外に別途料金を取られることもありませんので誰でも気軽に楽しめるイベントになっています。

学習の入り口

中高生などが修学旅行で訪れたり、また近隣の学生が日本史の学習の一環で訪れるといい勉強になると思います。江戸や昭和を描く博物館は他にもありますが、正直時代が時代ゆえに見る人から見れば内容が暗くなってしまうこともありますが、こちらの博物館の場合は、気楽に見れる部分が多いため誰でもとっつきやすく学生の日本史や社会の学習のための入り口として適していると思いました。

印象的展示

「戦後、占領下の東京」

闇市で売っていた残飯シチューなどの展示がされていました。残飯シチューは、新聞紙やたばこの吸い殻などいわゆるゴミまで混入していましたが、当時の人々は深刻な食糧不足に苦しんでいたためシチューに入っていたタンパク質などを欲し、例えゴミが入っていても人気だったとのことで、より闇市というものをリアルに感じられました。

「焼け野原からの奇跡的な高度経済成長」

ここには戦後から高度経済成長を迎えた日本の姿が描かれています。例えば、現代は少子高齢化でありむしろ子供の数が少なく人口が減っていっていますが、当時はむしろ人の数が多く、住宅の数が足りないという問題がありました。

そこで、当時できたのが集合住宅つまり「団地」です。ひばりが丘団地という当時の団地の一室をレプリカで展示していますが、戦後の生活の様子を垣間見ることができます。

社会の授業で出てくるいわゆる「三種の神器」についてもここで展示されており、戦後の人々の生活をリアルに感じられます。昔の型のテレビも展示されており、当時のテレビ番組が放送されています。まるで当時にタイムスリップしたような感覚になれます。教科書を読んでるだけでは体験できない、まるで実際にその時代にいったような、その時代に自分が生きていたような、そういう疑似体験をすることができるいい展示だと思います。

家族におすすめ

もし、お子さんが社会や歴史が苦手または嫌いというのならば連れて行ってほしいと思います。

学校の授業ではどうしてもテスト対策や受験対策に重きが置かれ教科書の字面だけを追う結果になることが往々にしてあり、そのせいで子供たちが本当の意味での歴史の楽しさや面白さを感じられることができません。

既に過ぎ去った時代ではありますが、展示や映像そして空間を通じて日本を彩ってきた時代を疑似体験することで、たくさんの先人たちが作ってきた日本の歴史を生々しく体感することがこの博物館では可能になります。

決して文字だけでは伝わらない、昔の日本人が一生懸命作ってきた自分たちの国である日本の歴史をこの博物館で体感することで、面白く感じていなかった授業も少し面白く感じられるようになるのではないかと思うからです。

歴史は、学問ではなく先人の日本人が生きてきた過程です。この博物館では江戸時代から東京に変わるいわゆる近代史しか描きませんが、歴史の授業で扱う様々な時代の中でまずは近代史に興味を持ついいきっかけになると思います。

お子さんだけではなく親御さんにとっても、闇市などあまり歴史の授業で扱わない面白い雑学などを吸収できるので、家族で楽しめる魅力をもった博物館だと思います。

観覧料

  • 一般 600円
  • 大学生・専門学校生 480円
  • 高校生・中学生(都外)・65歳以上 300円
  • 中学生(都内在学または在住)・小学生・未就学児童 無料

開館時間

9:30~17:30 (土曜日は9:30~19:30)

休館日

毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌日)、年末年始

所在地

〒130-0015 東京都墨田区横網1丁目4−1
電話: 03-3626-9974

アクセス(行き方)

電車

  • JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分
  • 都営地下鉄大江戸線 両国駅(江戸東京博物館前) A4出口 徒歩1分

路線バス

  • 都バス:錦27・両28・門33系統
  • 墨田区内循環バス「すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん(南部ルート)」
  • 「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」下車、徒歩3分

自動車

首都高速6号 向島線駒形出口、7号小松川線錦糸町出口より約10分

駐車場

  • 博物館駐車場
    乗用車 2時間まで1,000円、以降30分ごと300円
  • 民間駐車場(博物館東側の清澄通り沿い)
    普通乗用車用コイン式駐車場 (15分100円/収容台数10台)

常設展

常設展(休館中) - 江戸東京博物館
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展覧会

展覧会 - 江戸東京博物館
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催し物

催し物 - 江戸東京博物館
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まとめ

  • 江戸時代の文化を中心に、文明開化を経て東京へと変わっていく様子を様々な魅力的な展示物を用いて紹介している博物館。
  • 気楽に見れる部分が多いため誰でもとっつきやすく、学生の日本史や社会の学習のための入り口として適している。
  • 印象的展示は、「戦後、占領下の東京」と「焼け野原からの奇跡的な高度経済成長」。
  • 展示や映像そして空間を通じて日本を彩ってきた時代を疑似体験することで、たくさんの先人たちが作ってきた日本の歴史を生々しく体感することができる。
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