横浜美術館、ルノワールとパリに恋した12人の画家による名品の数々に触れて

横浜美術館 美術館

横浜美術館の魅力

横浜美術館は、横浜市みなとみらい地区にあり、今年(2019年)で開館30周年を迎える。年間を通じて、約1万点以上の所蔵品からテーマごとに展示を行う豊富なコレクション展、多彩で楽しい企画展を開催する等、国際的な港町・横浜に相応しい魅力的な美術館。

迫力あるシンメトリーな外観、吹きぬけの開放的なグランドギャラリーが特徴的な国内有数の規模を誇る美術館。ショッピングを楽しんだ後に、美術に触れることが出来る。

開館30周年を記念して開催された「オランジュリー美術館コレコション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展を楽しんだ。コレクションに秘められた画商ポール・ギョームスと妻ドミニカの物語と共に、世界の人々に愛され続けている名作の数々を堪能した。

「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展

「オランジュリー美術館」にある、絵画群146点のうち69点が展示され、同館の名品がまとまった形で日本に来日するのはなんと21年ぶりという、貴重な展覧会。印象派の巨匠であるルノワール作品8点とパリで活躍した画家12人の絵画を楽しんだ。

開催して最初の金曜日、たまたまこの日は21時まで開館しているということで、夕刻のひとときを、人も多くなく、ゆっくり観覧することが出来た。

建物に入るなり「ピアノを弾く少女たち」「婚礼」など四面に大きく描かれた看板が出迎えてくれた。
早速、可愛い「ピアノを弾く少女たち」が印刷されたチケットを持って入る。

「アルンジャントゥイユ」クロード・モネ

モネは睡蓮でも有名な印象派を代表するフランスの画家。今回の美術館ではモネの作品は「アルンジャントゥイユ」この一作品で、貴重なモネの作品しっかり拝見した。真っ赤な船がとても印象に残る。

「りんごとビスケット」ポール・セザンヌ

りんごの画家と呼ばれたポール・セザンヌ。「りんごとビスケット」は静止画を代表する作品でとても優しい雰囲気がし、落ち着き、心癒された。赤や黄、茶などが豊かな暖色でまとめられた林檎や青太縁の皿、そして桃色のビスケットが見事に呼応していた絵画。セザンヌの色彩表現の素晴らしさに見惚れてしまった。

「婚礼」アンリ・ルソー

入り口の大きな四面の看板でも見かけたアンリ・ルソーの「婚礼」。古いアルバムの記念写真を基にした、田舎でおこなわれる婚礼の儀式<結婚>の情景を描いた作品は、どことなく非現実世界的な雰囲気がする。描かれる人物らの正面性や平面性、際立つ花嫁衣裳の白色、地面や木々の葉などの緑色雲のない寒々しい青色など冷感な色彩にルソーのの独特の個性を感じた。

「人形を持つ子ども」アンリ・ルソー

改まったポーズに、まるで写真館で撮る記念写真的な絵は、独学で絵画を始めたルソーならではの独特な世界観を感じた強烈に印象に残った絵画。

「マドモアゼル・シャネルの肖像」マリー・ローランサン

当時、ファッションや香水で有名なCHANELを起業したココ・シャネルにローランサンが依頼された肖像画。しかしそれが気に入らなかったココ・シャネル。12人の画家の中で唯一女性画家である、マリー・ローランサン。才能のある女性同士の間で火花が散ったと云われた作品であり、女はいつの時代も、怖いなあと思いながら観る。

「ピアノを弾く少女たち」オーギュスト・ルノワール

同展の目玉である「ピアノを弾く少女たち」はルノワールの独特の筆触で描かれ、柔らかな色彩や触致の繊細さに優しい気持ちになる。二人の少女が、顔寄せ合って楽譜を覗き込み、ピアノを弾く姿、日常にありがちな少女の親密なやりとりのシーンはどことなく親近感が湧き、観るだけで幸せな気分にさせてくれる絵。部屋を満たす優しい光りや仲睦まじい少女に心穏やかになり、すごく和む。晩年まで、彼のアトリエに保管されていたという絵。感慨深いものがある。

開催期間

2019年9月21日(土)~2020年1月13日(月・祝)
※休館日:木曜日(12月26日(木)は開館)、2019年12月28日(土)~2020年1月2日(木)

開館時間

10:00~18:00
※会期中の金曜・土曜は20:00まで開館
※2020年1月10日(金)~12日(日)は21:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで

会場

横浜美術館

料金

  • 前売券/一般1500円、大学・高校生1000円、中学生500円(9月20日まで発売中)
  • 当日券/一般1700円、大学・高校生1200円、中学生700円

※小学生以下無料
※観覧当日に限り本展の観覧券で「横浜美術館コレクション展」も観覧可

住  所

神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4番1号

アクセス

電車

  • みなとみらい線(東急東横線直通)「みなとみらい」駅〈3番出口〉から、マークイズみなとみらい〈グランドガレリア〉経由徒歩3分、または〈マークイズ連絡口〉(10時~)から徒歩5分
  • JR(京浜東北・根岸線)・横浜市営地下鉄「桜木町」駅から〈動く歩道〉を利用、徒歩10分

バス

桜木町駅から、市営バス156・292系統で「横浜美術館」下車。

自動車

  • 桜木町駅前から日本丸方面へ入る。または桜木町駅前から紅葉坂交差点を右折してMM21地区へ入り、美術館へ
  • 横浜駅からは高島町MM21地区入口を通って美術館へ

※いずれも3~5分(首都高「みなとみらい出入口」も利用可)

関連イベント

  • 2019年10月18日(金)
    福間洸太朗(ピアニスト)× 学芸員 スペシャルトーク(ルノワールと12人展)
  • 2019年11月16日(土)
    講演会「ポール・ギヨーム:コレクターと画商(仮)」(ルノワールと12人展)
  • 2019年10月11日(金)、11月22日(金)
    学芸員によるギャラリートーク(ルノワールと12人展)
  • 2019年11月1日(金)、12月20日(金)
    学芸員によるミニレクチャー(ルノワールと12人展)

※その他コンサートや音楽会なども予定があり

食事

  • レストラングランドインターコンチネンタルホテルのレストラン特別優待
    ※横浜美術館「オランジュリー美術館コレクション ルノアールとパリに恋した12人の画家たち」の鑑賞券を持っている人
  • 横浜美術館に併設されたカフェあり

まとめ

  • 「オランジュリー美術館」にある、絵画群146点のうち69点を展示。
  • 同館の名品がまとまった形で日本に来日するのは21年ぶりという貴重な展覧会。
  • 印象派の巨匠であるルノワール作品8点とパリで活躍した画家12人の絵画を楽しめる。
    • 「アルンジャントゥイユ」クロード・モネ
    • 「りんごとビスケット」ポール・セザンヌ
    • 「婚礼」アンリ・ルソー
    • 「人形を持つ子ども」アンリ・ルソー
    • 「マドモアゼル・シャネルの肖像」マリー・ローランサン
    • 「ピアノを弾く少女たち」オーギュスト・ルノワール
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